私の母は両実家遠方、新しい土地に引っ越してきたばかりで知り合いは一人もいない、父は仕事人間で月の半分は出張、その他の日も帰宅は遅い、家庭にはほとんど関与しないという環境の中で私を産みました。
私も全く同じ環境で子供を産んだので、母の気持ちが嫌というほどわかります。
私は知的に早熟な子供でした。それはいいとは限りません。
周囲から精神的な支えを得られない時に、聡明で感受性の鋭い子供に起こりがちな現象です。
そうした子供は、知性を発達させることで自分の支えとするのです。
だから、そういう人は知的に早熟で大人の気持ちを理解する能力を身につけるのです。
あなたは子供の頃、しっかりした子だと言われませんでしたか?
私は子供の頃、ずいぶんしっかりした子だと言われました。
確かにそうだったと自分でも思います。
でも自分の感情面を振り返ってみれば、私はずっと大人になれないでいます。
一つの面で発達していない分、別の面で発達するのです。
あなたはいかがですか?
もし私と同じなら、それはあなたが幼い頃求めていた精神的な栄養を、両親が与えることができなかったからだと思います。
親の方できちんとした関係を築くことができなければ、子供がするしかありません。
私は自分がいい子になることでそれをしたのです。
大人びたしっかりした子になること、頭のいい子になることで。
そしてある程度抽象的な思考ができるような年齢、小学校高学年から中学生ぐらいになって頭の中でそういうことを具体的に考えるように案った時、あなたは両親の考えることをそのまま自分の考えに反映させるようになったのです。
あなたの望むことではなく、ご両親がどう望むかとあなたが考えることが二人の関係の土台になったのです。
あなたはいじめられたり、困ったりしたことで、ご両親に心配をかけたくないからと相談できなかったことはありませんか?
私は山ほどあります。
両親に黙っていることで、両親の精神的苦痛を防いだのです。
私は両親に話さない。両親のためを考えたのです。
また、私は母のカウンセラー役でもありました。
あなたもそんな経験はありませんか?
あなたは一家の平和を望んだ。しかしこれは子供の役目ではありません。
何もかもあなた自身の子供時代にその源があるのです。
ノーと言ったり、怒りを表現したりできない人は病気になりがちです。
そのような人は怒りを押さえつけるか、直接口にできないで、せいぜい皮肉っぽい言葉で表現するかでした。
それは全て子供の頃に親との関係を築くための、親との関係と取り組むための必要から出たことなのです。
そのような子供にとって、両親との関係を維持するのは大変なことです。
親を気遣う役回りを引き受けている子供は、一生抑圧に苦しむことになるでしょう。
子供がそのような役回りを引き受けるということは、親の方が子供時代に満たされなかった欲求を抱えているということです。
私は親子関係がめちゃくちゃだったので、子供を育てるのが怖くて、子供はほしくないと思っていました。
幸いにも二人の子宝に恵まれ、優しく思いやりのある夫と一緒に子育てができています。
でも、私は子供の芽を摘み取っているのではないか、子供の才能を潰しているのではないかと恐ろしかったです。
子供が5歳、8歳になった今では、子供は親がどのように育てようとしても、子供自身の持って生まれたように育っていくのだなと思っています。
どうして親には子供の痛みが見えないんでしょうか?
私も自分自身に同じ質問をしたことがあります。
だって子供に私と同じ思いをしてほしくないからです。
それは私たちが自分の痛みを見たことがないからでしょう。
まず自分の痛みに気づかないと、子供の痛みをはっきりと見ることはできないでしょう。
主婦起業コンサルタント。二児の母。「好きな時に、好きな場所で、好きなことをする!」がモットー。仕事と育児をバランス良く楽しみたい!福岡出身、千葉在住。
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