名古屋大学博物館の上の階の展示を見てきました。
下の階の展示はこちら。
THE突破ファイル撮影で使用された球状コンクリーションの模型。
このような直径1メートルを超える巨大サイズのコンクリーションは、日本では宮崎県、秋田県や北海道などで発見されています。コンクリーションの比重は約2.7g/㎤ですので、このサイズだと約1.5トンの重さとなります。
約1.5トン!!!
三階は木彫り熊展でした。
北海道で有名な木彫りのクマだけど、元々は愛知から北海道に行った人たちが作ったものだそうです。
明治になって失業した旧尾張藩士が北海道の八雲町に集団で入植し、農業に従事しました。その後大正時代に、降雨や積雪のため農作業ができない余暇を用いて彼らに現金収入をもたらす仕事はないか、また趣味を持った豊かな生活ができないか、と尾張徳川家の当主が考えついたのが木彫り熊の製作でした。
この展示では、愛知県と八雲町のつながりを背景にして、木彫り熊の始まりから現在まで、その歴史をたどります。
ヒグマの毛皮や子供のヒグマの皮の展示などがありました。
ヒグマってツキノワグマよりずっと大きいんですね。骨の比較の展示がありました。
化石を保存するタイムカプセル、「コンクリーション」。
化石、特に水の中で生きていた生物の化石を探す場合、研究者は「コンクリーション」を目印として地層に目を凝らします。
コンクリーションとは、「ノジュール」とも呼ばれるもので、何らかの核を基にして形成された、球状で周りの岩石よりも硬い岩石のことです。
ハンマーで割ると、中から綺麗な化石が顔を見せます。
なぜかハサミだけが入っている化石。
「カニ玉」と同じ化石産地で見つかった長径7cmのコンクリーションを割ったものです。
スナモグリのハサミ(爪)が保存されていました。
スナモグリはエビのような姿をしており、原生種も存在します。
ハサミの大きさが左右で極端に違うことが最大の特徴です。
アンモナイトや巻貝、近縁のカニは全身が保存されているにもかかわらず、スナモグリはなぜ他の部分が残っていないのかは謎だそうです。
アメリカ・ユタ州のコンクリーション。すごい数転がってますね!
ノーベル賞を受賞した野依教授の紹介がありました。
工学博士とった翌年に助教授?!すごい!
研究のフィロソフィーは、「研究はみずみずしく、単純明快に!」
宝石の展示がありました。
誕生月とその宝石の一覧があり、実際にどんなふうにできているかの展示がありました。
宝石大好きなので嬉しかったです。
アメジスト(紫水晶)の大型結晶。
1月の誕生石、ガーネットは人類が最初に手にした宝石の一つ。
ガーネットは珍しい鉱物ではなく、いろいろな岩石に含まれています。
宝石にならない品質の「くず」のガーネットは、研磨剤として、一昔前は紙やすり(サンドペーパー)に大量に使われていました。
ガーネットは12面体や24面体の綺麗な結晶(数mm〜2cmほど)として算出することがよくあります。
こうした結晶はカットや研磨をしなくてもキラッと輝くので、ガーネットは人類が最初に手にした宝石の一つと思われます。
ガーネットの語源はラテン語でザクロを意味する言葉に由来します。
赤いガーネットの粒子がザクロの果粒に似ていることからつけられました。
ザクロ石という和名は語源的にも形状的にもぴったりの言葉です。
2月の誕生石:アメシスト(紫水晶)
アメシストは「悪酔い」予防の宝石?
アメシストは酔っぱらわない、悪酔いしないというギリシャ語に由来します。
赤ワインに似た色のアメシストを身につけていると、ワイン(アルコール)をたくさん飲んでも悪酔いしない、アル中にならないという「おまじない」の意味が込められています。
アメ「ジ」ストという表記は誤りです、とのことです!
私の誕生石(3月)はアクアマリン。
3月の誕生石、アクアマリンと5月の誕生石、エメラルドは兄弟鉱物!
知らなかった!
緑柱石は青緑色の六角柱状の鉱物で、特に淡い色をした透明のものがアクアマリンです。
アクアマリンは、文字通り珊瑚礁の海のような透き通った海水の色をしています。
緑柱石にはクロムを含むものがあり、その中で緑色透明のものがエメラルドなので、アクアマリンとエメラルドは兄弟鉱物です。
アクアマリンやエメラルドには水が1%〜3%含まれていて、水の惑星地球を代表する好物の一つです。
4月の誕生石、ダイヤモンド。
どんなものからも傷つけられることがない鉱物。
世界最大のダイヤモンドは620g!3106カラット!!
大きさが想像もつきませんね。
ダイヤモンドは最も単純な化学組成の鉱物。炭素(C)でできている鉱物はダイヤモンドとグラファイト(石墨せきぼく)だけです。
地下深部で形成されるダイヤモンドは高い圧力に耐えることができる当軸晶系という結晶構造をしています。
一方、低い圧力で安定なグラファイトは六方晶系で、雲母のように、剥がれやすい結晶構造をしています。
東洋の宝石:ヒスイ
6月の誕生石:真珠、月長石(ムーンストーン)
真珠は生物が作る宝石。アコヤガイやクロチョウガイなどの貝が作る炭酸カルシウムでできています。
月長石はマグマが作る宝石の仲間です。
7月の誕生石:ルビー
ルビーゾイサイト。ルビーを多く含むゾイサイト(黄緑色〜暗緑色)
8月の誕生石:ペリドット
ペリドットは地球深部(マントル)を構成する主要な鉱物です。
9月の誕生石:サファイア
10月の誕生石:オパール
オパールは水を含む宝石の代表です。
11月の誕生石:トパーズ
トパーズはフッ素を含む宝石です。
12月の誕生石:ラピス・ラズリ
濃い青色(群青色)が特徴です。12月の誕生石は空色のトルコ石が一般的ですが、現在では、薄い青色のラピス・ラズリの方が人気が高くなっています。
宝石質の天然のトルコ石は少なく、市販されているトルコ石の大半が樹脂加工して青い色をつけているところも、人気低下の一因になっているそうです。
トルコ石の青い色は銅によるもので、ラピス・ラズリの濃い青色は硫黄によるものです。
ラピス・ラズリは世界で3カ所(アフガニスタン、ロシア・バイカル地方、チリ)からしか見つかっていません。
シルクロードを通って世界各地に運ばれました。
天然のトルコ石。
ラピス・ラズリとブルー・トパーズ
インペリアル・トパーズとトパーズ
トパーズとオパール
ルビー
ブリリアンカットされたガラスの模型とダイヤの結晶。
博物館っていいですねー!
主婦起業コンサルタント。二児の母。「好きな時に、好きな場所で、好きなことをする!」がモットー。仕事と育児をバランス良く楽しみたい!福岡出身、千葉在住。
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